ゴムブログ
取引先様からの視察
お取引先様が弊社のご視察およびご相談にいらっしゃいました。
FDA認証、NSF登録について、シリコン材料関連のご質問を承りました。
また最近他社シリコンゴム製品で頻発しているクレーム事例についてご相談いただき、弊社での対策案としてはどのような方法があるか等、技術的なご質問をいただきました。
このように直接打合せさせていただくことで問題点を浮き彫りにし、解決への道を探っていく。これも日系企業ならではのサポートと考えております。
また弊社のクリーンルーム(100kおよび10k)をご体感いただきました。
食品用ゴムはすべてクリーンルーム内ですべての工程を一貫して生産を行うというのが弊社のポリシーです。それはお客様はもちろん、その先のエンドユーザー様を大切にするのが食品関係に携わる会社の責務であるからです。
ゴムの価格競争力と耐候性
耐候性ゴムオゾン劣化試験
耐候性(耐オゾン性)に優れたゴムの代表はEPDM、それ以外にもHNBR、シリコンゴム、CRなどがあります。
JIS規格(JIS-K 6259)では40±2℃、50±5pphmと設定されており、一般的に48時間の暴露で亀裂が入らなければ3-4年は持つと言われています。
今回の試験条件は、50℃、50pphm、140時間です。
24時間で2-3年、48時間で3-4年ですので、暴露時間の長さによって耐久年数の増加率が比例するとすれば、約10年は持つと考えられます。
試験結果:
EPDM 異常ナシ
HNBR 異常ナシ
シリコンゴム 異常ナシ
CR 異常ナシ
ということで、今回の4種類のゴムは規格値よりも大幅に耐候性があることがわかりました。
食品用シリコン臭気実験
オゾン劣化試験
こちらがオゾン劣化試験のセッティングです。
ダンベル形試験片1号型に標線距離20mmを取り、20%引張しオゾン試験機槽内にて暴露します。
JIS K 6259「加硫ゴムのオゾン劣化試験方法」では試験時間は2.4.6.8.16.24.48.72.86時間のうちから選択します。これはゴムの種類や性質により適切なものを選ぶようにとの意味です。
一般的にはNR,SBR,NBR等はオゾン耐性があまりなく、CR,EPDM,シリコン等は強いオゾン耐性があります。
もし亀裂が発生した場合、その材料では将来的に亀裂や割れ・裂けなどの現象が起こることが予想されます。
私たちゴム業界では異常は数年後に現れることがしばしばあります。それを事前に発見し防止することができるのがこのオゾン試験です。
ゴム引張試験
こちらの機械でゴムの引張試験を行います。
Tensile Testing Machine MiniTechにて、以下の試験が可能です。
JIS K 6251 引張試験
切断時の引張強さ、切断時の伸び、100%(または200%・300%)伸びたときの応力を測定できます。
試験片はダンベル形の3号形、5号形を使用します。
JIS K 6252 引裂試験
引裂時の応力を測定できます。
クレセント形、アングル形などの試験片がありますが、RTCでは切込み無しアングル形(JIS K 6252 4.1.(c))を使用します。
左図のように装着し、標線距離25mmを正確に取ります。
図で装着しているゴムはHNBR(:水素化ニトリルゴム)。
耐油性の強いNBRに耐熱性、耐オゾン性、耐圧縮永久歪性などを付加した高価なゴムです。
このまま切断するまで上昇し、引張していきます。
引張試験
こちらの機械でゴムの引張試験を行います。
Tensile Testing Machine MiniTechにて、以下の試験が可能です。
JIS K 6251 引張試験
切断時の引張強さ、切断時の伸び、100%(または200%・300%)伸びたときの応力を測定できます。
試験片はダンベル形の3号形、5号形を使用します。
JIS K 6252 引裂試験
引裂時の応力を測定できます。
クレセント形、アングル形などの試験片がありますが、RTCでは切込み無しアングル形(JIS K 6252 4.1.(c))を使用します。