SBRの基礎知識+
成型メーカーの目のつけどころ
強度と耐摩耗性:タイヤはNRとSBRの配合がメインであることから、SBRが優れた耐摩耗性を持っていることをイメージしやすいかと思います。
耐候性: SBRの弱点の一つですが、耐候性については老化防止剤の配合により改善できます。一方老化防止剤の添加は加硫後の製品のブルーム現象につながる可能性があります。配合部数と加硫時間・温度のバランスを調整し、耐候性・ブルーム防止を兼ね備えた生産管理を行うことが重要です。
柔軟性: 低温耐性が高く、ロシアやカナダ北部といった寒冷地でも使用できています。低温曲げ試験、TR試験等でも高い数値を出します。
粘着性: メーカーによる、と言えるかもしれません。パリッとした完成品もあれば、ベットリした感触のものもあります。
加工性: 硬度にもよりますが、加工しやすい材料です。流動がよく、直圧・注型・射出とあらゆる製法で使いやすい材料といえます。
以下、基礎+α
耐熱性:120度前後まで変化小。使用環境が高温の場合、使用しないほうが良いでしょう。熱老化試験についても100度から120度で行われることが多いです。
調達性:様々なゴムの種類のなかで、比較的安価に調達できるのがポイントです。材料費を抑制し、お客様にリーズナブルな価格で提供できます。求められる物性と価格抑制の両立ができれば、工場にもユーザーにも優しい材料です。
ロット揺れ:SBRはNRと物性が似た合成ゴムのため、ロットごとの数値の揺れが小さい傾向にあります。
余談ではありますが、SBRはRIKENタイのメイン材料の一つとなっております。毎月大量のSBRを消費しており、スペシャリストな工場の一つかもしれません。
SBRの製品をお探しなら、是非お問合せください。
SBRのざっくりまとめ
・安価で加工がしやすい
・物性はそこそこ合格点
・品質が安定している
以上、SBRの基礎知識でした。
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